こんにちは! ブログ担当の渡邊です。
前回のブログから更新が空いてしまいました…。
実はわたくし、生まれて初めて帯状疱疹にかかりまして。もうびっくりでしたよ。あまりの痛さに数日間寝込みました(笑)
今年の夏は酷暑でしたからね~。もともと暑さが苦手なこともありまして、体が悲鳴を上げたのかなと思っています。今はもうメンテナンスに支障が出ないほどまで回復しました!
保育園や幼稚園、学校の先生方も、この暑さのなか日々大変お忙しくされていることと思います。心身の疲労も蓄積している時期ですよね。どうぞ、くれぐれもお体にはお気をつけください。私みたいに帯状疱疹になるかもしれませんので(本当に痛かったです)。
さて、お久しぶりの今回はヴァイオリンの肩当てについてお話ししたいと思います。
ヴァイオリンの肩当ては、楽器を安定させるために必要な備品です。ヴァイオリンは顎と肩に挟んで演奏するわけですが、肩当てがあるとぐんと安定感が増します。
プロのヴァイオリニストの中には音への影響を考えて肩当てをしない人もいるそうなのですが、初心者さんには肩当ての装着を強くおすすめします。肩当てを装着していないと、楽器を落とさないように意識しますので、肩が上がってしまったり身体に余計な力が入ったり、リラックスして演奏することができません。演奏中にヴァイオリン本体をズレにくくしてくれる効果もあります。
肩当てにも様々な種類(お値段も様々です…)がありますが、弊社の肩当てはブリッジ型。足幅、高さなどが調整できるタイプとなっております。ブリッジ型は、ヴァイオリン本体に橋を架けるような感じで装着します。
これがですね、まだまだヴァイオリン演奏に慣れていない初心者さんだとなかなか装着が難しいところがございます。弊社で楽器をレンタルをしてくださったお客様からのお問い合わせも、肩当ての装着や取り扱い方法についての内容がとても多いです。
ということで、弊社でメンテナンスを担当しているヴァイオリン奏者の井上さんに装着方法などについて詳しく聞いてきました。肩当ての装着が難しいなと思っていらっしゃるかたは、ぜひ最後までお付き合いください!
まず、このように肩当ての足をエンドピン側からヴァイオリン本体に引っ掛けます。この肩当ての足のことを「フォークメンバー」というのですが、「足」で大体通じます(笑)
このときにしっかり確認しておきたいのが肩当ての向きなのですが、山のようにアーチを描いているほうをペグ側に向けて装着します。逆にならないようご注意くださいね。
引っ掛けたあと、足をヴァイオリン本体と平行に動かしながら、一番幅のある箇所まで引き上げます。この平行に動かす、というのが非常に大事です!! もし教科書に書いてあったら、赤ペンでアンダーラインを引いた方が良いくらい重要です(大袈裟)。
無理に足を開いたり、引っ張ったりせずに、ゆ~っくりと優しくスライドさせながら引き上げていくと上手に装着できます!
もし上手くはまらない場合は、スクリューを外して足の位置を変えてみてください。三段階に調整できますので、お好みの位置で合わせていただけたらと思います。
では次にNG例も見てみましょう!
先ほど、肩当ては平行方向にゆっくりスライドさせて装着させるのが大事というお話をしましたが、逆に垂直方向(ヴァイオリン本体に対して上から)、バコっと無理やりはめ込むのは良くありません。
足を無理に広げてはめ込みますと、足のゴム部分が折れてしまいます。
こんな感じで、力まかせにぐいぐい入れないよう、ご注意いただければと思います。
肩当てそのものをぎゅっと押して、広げてからはめるというケースもあるようのですが、これだと肩当てそのものが割れたり折れたりする場合がございます。肩当ては大変デリケートなアイテムですので、できるだけそっと扱っていただけますと幸いです。
いかがでしたでしょうか?
肩当ての装着方法は、演奏に少なからず影響を及ぼします。演奏に集中できるよう、ぜひ正しい装着方法をマスターしていただけたらと思います!
今回の正しい装着方法、実はこのたび学校さまにも配布できるように説明書を制作しました。
その際に、我々メンテナンス部署でああでもない、こうでもないといろいろ検討しまして…。
こちらは楽器のメンテナンス・修理、配送手配等を担当している小串さんが、井上さんに「もっとこうした方がいいんじゃない?」と演技指導をしているところです(笑)
写真もいろんな角度から何カットも撮影しまして、僭越ながら私が説明書のデザインも担当させていただきました。ヴァイオリンをレンタルしてくださった学校さまのところへ今秋から配布する予定ですので、ぜひ目を通していただき、授業のお役に立てましたら嬉しく思います(^^)
まだまだ暑い日が続きます。
皆さま、どうぞしっかり栄養と睡眠をとって体を労わって差し上げてくださいませ。
今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました!