こんにちは!ブログ担当の渡邊です。
二学期が始まりましたね~。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
親御さんはお昼ごはんの準備がなくなってほっと一息という感じでしょうか? 分かります、私もそうです(笑)
さて、今日は箏爪の紹介をしたいと思います。
箏爪は筝を演奏するときに使います。筝には二大流派がありまして、弊社では主に生田流の爪を貸し出しています。もちろん山田流の爪も取り扱っていますので、ご希望の際はぜひご相談ください。
さて、和楽器の代表格とも言えるこの「こと」なのですけど、「箏」と「琴」で違いがあるってご存知ですか?
実は私、小学生の頃にお箏を習っていたのですが、そのときはずっと「お琴」だと思っていました。琴の漢字のほうが書きやすいというか…覚えやすいですしね。
琴は柱(じ)や爪を使わずに演奏する弦楽器。弦を押さえて音を出します。
一方、筝は柱を立てて、指にはめた爪で弦を弾いて演奏します。一般的に「こと」と聞いてイメージするのはこちらの方かなと思います。学校の部活でも「筝曲部(そうきょくぶ)」はよく聞きますが、「琴曲部(きんきょくぶ)」ってなかなか聞かないですよね。
調べてみたところ、昔々の平安時代では明確に琴と箏に違いがあって、源氏物語でも「琴(きん)」と「箏(さう=そう)」と書かれています。物語の中にもたくさんの楽器や名手が出てきますよね。「こと」は昔の貴族の姫にとっての嗜みだったわけですね。
我が家にも年代ものの箏があります。今は亡き祖父が習い始めの頃に買ってくれたものでして…。これからも大事に手元に残しておきたいと思っています。
以前のブログでもご紹介させていただきましたが、弊社にはマジックテープ式の箏爪がありまして、すべて手作りしています。
一般的な箏の演奏家でしたら自分の指に合った爪輪のものを持っていますが、学校の音楽授業でレンタルしていただいた場合、生徒さんひとりひとりの指に合った爪輪を用意するのはなかなか難しいものがあります。中学生と高校生、はたまた男子と女子で指の大きさって全然違いますからね。そこで弊社はマジックテープでサイズ調整ができる箏爪をご提供しているというわけです。
この箏爪…今までは親指用の一種類しかなかったのですが、三種類に増えました!
はい、こちらが箏爪三きょうだいです!
(昔、だんご3兄弟という歌が大流行したのですが、今の学生さん知ってるかな…。調べたら1999年の曲でした!)
爪はベルトのカラーでサイズと種類を見分けることができます。
緑が「親指・大」、黒が「標準」、赤が「人差し指・中指」用となっています。
今回はメンテナンススタッフの沢田さんにモデル(手タレ)をしてもらいました☆
元々制作していたのは黒だけでしたが、一部の先生がたより「指が大きい生徒だとマジックテープが足りなくて…」とのご相談があり、爪輪を長くしたものを制作しました。どれくらいの長さにしようかなとあれこれ検討して作ったものですので、今ではたくさんの生徒さんに「大で」とご指名いただいて、本当に嬉しく思っています。企業秘密なのでここでは詳しく書けないのですが(笑)、爪輪の強度を上げる工夫もしております。
もうひとつの赤は、制作当初から私が個人的にずっと制作したいと思っていたものです。
上爪を取り付ける向きをほかのものと逆にしていまして、こうすることで手前にマジックテープを引っ張ることができ、装着しやすくなっています。
中指・人差し指が細いかたには、こちらの赤を貸し出しております。ご希望がありましたらどうぞお気軽にご相談ください。サイズや仕様のパターンを増やすことで、より筝の演奏がしやすくなりました!
筝を弾くときは正座をすることが多いですが、学校だと畳の部屋がない場合もあるかと思います。弊社では(オプションにはなりますが)立奏台のレンタルも行っております。
今年放送中の大河ドラマは紫式部を主題にしていますね!
平安貴族の生活様式を垣間見たあとは、ぜひお姫様の気持ちになってお箏の演奏にチャレンジしてみてください☆
最後までお読みくださり、ありがとうございました!